
全館空調システムは、家全体の温度や湿度を一定に保ち、過ごしやすい家づくりの一助となります。しかし、全館空調システムを導入するのであればメリットだけでなく、デメリットや注意点も正しく把握しなければいけません。本記事では、全館空調システムのメリットとデメリット、新築で導入する場合の注意点を詳しく解説します。
CONTENTS
全館空調システムのメリット
全館空調の導入には多くのメリットがあります。以下に、とくに重要な3つの利点をまとめます。
家中の温度を均一に保てる
全館空調の最大のメリットは、家全体の温度を均一に近づけられる点です。室温を一定に保てれば夏に2階だけが異常に暑くなったり、寝苦しい夜に目が覚めたりしなくなります。
また、冬は廊下や脱衣室が寒くならず、布団から出るのが苦痛ではなくなるでしょう。そして快適な温度環境は、健康面にも寄与します。冬場における入浴中の死亡事故は、温度差が原因のヒートショックによるものが多いのですが、全館空調によってヒートショックのリスクを軽減できます。
さらに、WHOや英国保健省は、冬の住宅の室温を18度以上に保つのを推奨しており、全館空調なら適切な温度を24時間保てるのです。室温を一定に保つと、病気のリスクを下げ、医療費の削減も期待できます。
また、コールドドラフト現象も軽減され、吹き抜けやリビング階段のデザインが容易になります。
冷暖房機器の露出が少なくなる
全館空調は、一般的な壁掛けエアコンに比べて室内に冷暖房機器が少なく、インテリアの美観を保ちやすいです。室外機も最小限で済むため、エクステリアもすっきりとします。また、狭い部屋に無理やりエアコンを設置する必要がなくなるため、壁のエアコンが好きではない方には魅力的なポイントです。
空気が清浄な状態に保たれる
全館空調システムのなかには、高性能な換気機能を備えたものが多く、空気清浄機能や除菌機能をもつモデルもあります。日本では年間を通じて花粉が舞っているため、花粉症などで窓を開けられず困っている方も多いでしょう。
しかし、全館空調に花粉フィルターやPM2.5フィルターが搭載されていれば、室内の空気を清浄に保てるようになります。
全館空調システムのデメリット
全館空調は快適な温度環境を提供しますが、導入にはいくつかのデメリットも存在します。以下に、全館空調の主な短所をまとめます。
初期費用が高額
全館空調の最大のデメリットは、導入にかかる初期費用です。一般的な壁掛けエアコンやストーブに比べて全館空調の設備費用は高額であり、40坪程度の住宅の場合、100万円から300万円が相場です。
相場に幅があるのは、メーカーや冷暖房方式の違いによるものです。制御システムや配管が複雑なものほど、導入費用が増加します。また、全館空調を有効に活用するには高気密・高断熱の住宅にする必要があり、建築コストが高くなる要因となります。
高い電気代
全館空調は基本的に24時間冷暖房を行うため、我慢や局所冷暖房を行っている家庭に比べて電気代が高くなります。電気代を節約するためには、設定温度を調整するのが効果的です。就寝時や長時間外出時には、夏は高め、冬は低めの温度設定が推奨されます。
また、太陽光発電の導入も電気代削減につながるため、検討する価値があります。
環境に関するデメリット
全館空調は乾燥しやすいという特性があります。高気密・高断熱住宅では湿度が低くなりやすく、空気が乾燥しがちです。燃焼系の暖房を使用しないため、湿度管理が重要で、加湿器の使用が推奨されます。
湿度が低すぎるとインフルエンザにかかりやすく、高すぎるとカビやダニが発生するリスクがあるため、適切な湿度を保つ必要があります。
新築住宅に全館空調システムを採用する場合の注意点
新築注文住宅を全館空調にする際には、設計段階での配慮が重要です。以下に、全館空調を導入する際の注意点を3つまとめます。
冷暖房の方式を選ぶ
全館空調にはさまざまな冷暖房方式があります。それぞれの方式には特徴、コスト、設置方法が異なるため、家庭のニーズに合ったものを選ばなければいけません。
たとえば、天井吹き出し方式は天井裏にダクトを配置し、吹き出し口から空気を送ります。一方、エアコン方式は1台の壁掛けエアコンで家全体を冷暖房し、採風口から温度調整された空気を送り込みます。
また、床下冷暖房方式は基礎部分に熱を蓄え、輻射熱で空間を温める方式です。さらに、壁パネル方式は壁に設置したパネルを利用して輻射熱で家全体を温めます。異なる方式を比較し、可能であれば実際に体感したうえで選択するのが理想的です。
家の断熱性や気密性を高める
全館空調と高気密・高断熱は密接に関連しています。全館空調を効果的に利用するためには、住宅の断熱性や気密性を強化する必要があります。断熱性が低いと快適な温度の空気が逃げてしまい、エネルギー消費が増加し、結果として電気代が高騰しがちです。
気密性が低い場合、外から冷暖気が侵入しやすくなり、計画的な換気が難しくなります。適切な換気ができないと、空気のよどみや結露、カビの発生といった問題が生じやすくなります。したがって、全館空調を導入する際には、家の断熱性や気密性をしっかりと考慮しなければなりません。
アフターフォローがしっかりしている建築会社を選ぶ
全館空調の設備は、定期的なメンテナンスが必要です。ほとんどの全館空調メーカーは施工後のアフターフォローを推奨していますが、一部の建築会社ではメンテナンスサービスが不十分な場合があります。アフターフォローがしっかりしている建築会社を選べば、日常の掃除方法や定期的な部品交換の案内を受けられます。
また、家全体のメンテナンスにも積極的に取り組む会社を選ぶと、全館空調だけでなく住宅自体も長持ちするでしょう。
まとめ
全館空調システムは、家全体の温度や湿度を均一に保ち、快適な住環境を提供します。ほかのメリットとしては、インテリアが美しく保たれ、空気清浄機能も搭載可能である点が挙げられます。しかし、全館空調システムの導入には注意が必要です。とくに、冷暖房方式の選定や高気密・高断熱の住宅設計が重要です。また、初期費用や電気代が高くなると理解したうえで、アフターフォローがしっかりした建築会社を選ぶ必要があります。全館空調の導入を検討する際は、本記事で紹介したポイントをしっかり把握しておきましょう。
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